抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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長期にわたって激しく議論されている問題である,気候に及ぼす地球磁場の影響について調べるため,大阪湾からの高集積速度(約50cm/kyr)の堆積物コアから得られた花粉学的及び古地磁気学的データを用いて,松山-ブリュンヌ地磁気逆転の場合について検討した。海洋酸素同位体ステージ(MIS)20から18の期間では,MIS19の前半を除いて,気候変動は歳差サイクルにおける地球の全氷床堆積変化と良く相関している。サブステージ20.2以後の後氷河期温暖化は,サブステージ19.3に対応する高海水準期の直前に始まって19.3と19.2の中間あたりまで継続した冷涼化によって中断され,その後急速に温暖化が進んだ。温暖極大期は高海水準期における最高海水準の時期を6-7kyr遅らせ,軌道強制力と気候との間のつながりが乱された。この冷涼化イベントはMB逆転時の古地球磁場強度が低い時期と時期的に一致している。この異常な気候の冷涼化は磁場強度の減少と関係しているように見える。大阪湾からのデータは,過去に地磁気場が気候に影響を与えた例なのかも知れない。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.