文献

J-GLOBAL ID：201202268687907930   整理番号：12A1712354

疎水性水和時におけるエントロピー損失の基礎となる物理的起源

Physical Origin Underlying the Entropy Loss upon Hydrophobic Hydration

著者 (2件)： GODEC Aljaz (National Inst. of Chemistry, Ljubljana, SVN) ,  MERZEL Franci (National Inst. of Chemistry, Ljubljana, SVN)
資料名： Journal of the American Chemical Society  (Journal of the American Chemical Society)
巻： 134  号： 42  ページ： 17574-17581  発行年： 2012年10月24日 
JST資料番号： C0254A  ISSN： 0002-7863  CODEN： JACSAT  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 分子スケールでの疎水性効果(HE)はエントロピーに由来する。疎水性粒子は水素結合に用いられる配置空間の体積を減少させることにより,周りの水の秩序性を誘起すると考えられている。本研究ではコンピュータシミュレーションにより,この伝統的描像が正しくないことを示した。水クラスターの集団的ゆらぎを解析し,HEに対し,分子間の水素結合のスイッチングに影響する顕著な多体相関に基づく本質的に新しい描像を提案した。これらの多体相関は無極性溶質が存在することによって減少した局所静電場のゆらぎを非局所的に補償するものとして出現する。また,最大化原理として定式化できるもう一つの考え方も提案した。すなわち,各水分子が平均的にできるだけ多くの水素結合を保持しているという束縛下で水分子に作用する静電的ノイズがを最大にする。溶質存在下,最大化された静電的ノイズは,少なくとも4個の水分子までの間に強い相関を生じる水素結合ネットワークの開裂に伴う非局所的ゆらぎの結果である。

シソーラス用語： *疎水性相互作用 ,  *水和 ,  エントロピー ,  *水素結合 ,  クラスタ分子 ,  *ゆらぎ ,  *雑音
準シソーラス用語： 水クラスター

分類 (3件)： 分子間相互作用  (BH07020P) ,  原子・分子のクラスタ  (BH09030O) ,  溶液論一般  (CB05010Z)

タイトルに関連する用語 (7件)： 疎水性 ,  水和 ,  エントロピー ,  損失 ,  基礎 ,  物理 ,  起源