抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,老人福祉施設の空気環境の維持管理のあり方について検討する事を目的とし,夏季4施設,冬季2施設を対象に空気環境の実測を行ったものである。本報告はその第2報として,連続測定の結果およびVOC類の測定結果を示し,また臭気や在室者密度に関する考察を行った。連続測定の結果より,温度について居室は終日高い事が分かった。相対湿度は,施設にもよるが冬季に極めて低湿度となる事が確認された。デイルームでは在室者数が増加する時間帯があり,それに比例する形で二酸化炭素濃度が高くなる事が明確になった。VOC類についてはその由来を特定することは難しいが,アセトンは人体由来,またパラジクロロベンゼンは衣服の防虫剤由来であり,それら以外は家具類などが由来である可能性が高いと思われる。臭気については,10物質がデイルームを中心に検出された。在室者密度との関係については,二酸化炭素濃度以外でも,アンモニアやアセトアルデヒド濃度が在室者密度との間に一定の関係が見られた。空調・換気の設計時に,実際の使われ方まで把握しておくことの重要性が確認された。(著者抄録)