抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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緑茶の製造工程においては,荒茶を製造するまでに生葉中の約80%を占める水分の大半を乾燥させる必要があり,多くのエネルギーが投下されている。近年の環境問題や石油価格の高騰に鑑み,製茶工程全体の熱の流れや効率を把握する必要がある。本研究では,炒り葉機および水乾機の熱効率についての調査結果を用いて釜炒り茶製造工程全における供給および有効熱量の算出を試みた。計算の結果,釜炒り茶製造工程の熱効率を向上させるためには,水乾機に変えて中揉機を導入するのが効果的と考えられ,実際,釜炒り茶の生産現場ではすでに90%以上の製茶工場に中揉機が普及している。しかし,直火で加熱された鉄板からの伝導伝熱を利用して茶葉を乾燥させる水乾機は,釜炒り茶の香味を形成するうえで重要な製茶機械と考えられており,熱効率だけを考えた安易な機械の入れ替えは,釜炒り茶の特徴を失わせる結果となりかねない。そのため,他茶種と差別化できる特徴ある釜炒り茶の効率的な製造のためには,水乾機の改善が急務と考えた。