抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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我々は視覚障害者が漢字の形を確認する手段として,漢字の「構成読み」を開発してきた。構成読みとは,漢字を構成する部品の読みと,それらの位置関係で漢字の形を伝える表現方法である。この表現方法によって漢字の形を想起するには,読みから部品を想起できることと,位置関係の説明から部品の配置を想起できることが必要である。そこで,触察できる部品を用いて,部品の読みから適切な部品を選択させる実験と,位置関係の説明から部品を正しく配置させる実験を,構成読みの評価として全盲の中途視覚障害者7名を対象に行った。その結果,出題漢字の約7割に対して,参加者6名ないし7名が正しく解答した。その一方で,三つの部品から構成され,それらが縦と横に並ぶ漢字(例:柴)では,配置課題に正しく答えた人数が全実験参加者のうち3名だけのものもあった。このような漢字を正しく伝えるために,どのように説明すべきかという課題が残された。(著者抄録)