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J-GLOBAL ID：201202272785677436   整理番号：12A0060461

ピセアタンノールの生物活性:レスベラトロールの影を残すこと

Biological activity of piceatannol: Leaving the shadow of resveratrol

著者 (3件)： PIOTROWSKA Hanna (Dep. of Toxicology, Poznan Univ. of Medical Sciences, ul. Dojazd 30, 60-631 Poznan, POL) ,  KUCINSKA Malgorzata (Dep. of Toxicology, Poznan Univ. of Medical Sciences, ul. Dojazd 30, 60-631 Poznan, POL) ,  MURIAS Marek (Dep. of Toxicology, Poznan Univ. of Medical Sciences, ul. Dojazd 30, 60-631 Poznan, POL)
資料名： Mutation Research  (Mutation Research)
巻： 750  号： 1  ページ： 60-82  発行年： 2012年01月 
JST資料番号： C0520A  ISSN： 0027-5107  CODEN： MRFMEC  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： オランダ (NLD)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 自然界にあるレスベラトロール(3,4′,5-トランス-トリヒドロキシスチルベン)には抗癌性,抗アテローム産生性,抗酸化性,抗炎症性,抗菌性及び発情促進性など有益な効果がある。この物質のヒドロキシル誘導体ピセアタンノール(3,3′,4,5′-トランス-トリヒドロキシスチルベン)の研究は少ないが,広範な生物活性を示す。ブドウ,パッションフルーツ,白茶,イタドリなど様々な植物にあり,抗酸化性と抗癌性(白血病,リンパ腫などの腫瘍細胞の増殖抑制能を示唆)を示す。増殖抑制とアポトーシス促進は細胞周期停止を介する;Bid,Bax,Bik,Bok,Fasのアップレギュレーション;Bcl-xLのP21^WAF1ダウンレギュレーション;BCL-2,cIAP,カスパーゼ(3,7,8,9)活性化,ミトコンドリア電位喪失,チトクロームc放出。NF-κBなどの転写因子(フリーラジカル,紫外線照射,サイトカインまたは微生物抗原に起因する細胞ストレスに応答して転写レギュレーターとして機能)活性化を抑制する。JAK-1(細胞外サイトカインに応答して細胞活性制御に重要なSTAT経路の主メンバーで炎症・発癌に関連するCOX-2誘導酵素)も阻害する。癌細胞アポトーシス誘発性,抗アポトーシス性増殖促進活性がある。Sykキナーゼ(免疫認識受容体調整に関与し,造血細胞で多様な下流シグナル伝達経路を組織化)を阻害する。エストロゲン受容体と結合し,エストロゲン依存性癌細胞の増殖を刺激する。肝臓で迅速に代謝され,グルクロニド抱合体になる(in vitroで硫酸化も可能)。薬理学的特性,特に抗腫瘍性,抗酸化性及び抗炎症性から,ピセアタンノールは潜在的に有益な栄養及び薬理学的生体分子であると示唆する。ヒトでの生物学的利用能と毒性研究が必要である。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.

シソーラス用語： *生物活性 ,  酸化防止 ,  抗腫瘍作用 ,  グルクロン酸抱合 ,  増殖阻害 ,  停止 ,  アポトーシス ,  NFκB ,  応答 ,  サイトカイン ,  タンパク質 ,  オレフィン化合物 ,  多価フェノール ,  ヒドロキシ化
準シソーラス用語： ヒドロキシル化 ,  抗酸化作用 ,  細胞周期停止 ,  ストレス応答 ,  Syk蛋白質

分類 (1件)： 生薬の薬理の基礎研究  (GX06020J)

物質索引 (2件)： ピセアタンノール ,  レスベラトロール

タイトルに関連する用語 (4件)： ピセアタンノール ,  生物活性 ,  レスベラトロール ,  影