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J-GLOBAL ID:201202272976094481   整理番号:12A0669429

海馬の記憶痕跡を光遺伝学的に刺激して恐怖記憶を想起させる

Optogenetic stimulation of a hippocampal engram activates fear memory recall
著者 (7件):
資料名:
巻: 484  号: 7394  ページ: 381-385  発行年: 2012年04月19日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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個々の記憶は少数のニューロン集団に符号化されていると考えられる。これらのニューロンを学習中に標識し,その後細胞を特定したり細胞に実験操作を加えたりすることが可能である。また,これらの細胞を破壊したり不活性化したりすると記憶の発現が低下することから,これらの細胞が記憶の過程に必要であることが示唆される。しかし,必要にしても十分かという問題は残っており,学習中に活動したニューロンの集団を直接活性化することで,特定の記憶の行動上での発現に導けるかどうかは,わかっていない。今回,マウスで,恐怖条件付けによって活性化した海馬ニューロンを光遺伝学的に再活性化することによって,すくみ行動を誘発させることができた。恐怖条件付け時に活動した一群の海馬歯状回ニューロンをチャネルロドプシン2(ChR2)で標識した後,異なる環境の中でこれらのニューロンを光学的に再活性化した。これらのマウスでは,ニューロン光刺激のみによってすくみ反応が増えたので,これは光誘発恐怖記憶想起だといえる。恐怖条件付けによることなく同種同数の細胞群にChR2を発現しているマウスや,恐怖条件付けの際にChR2ではなく強化黄色蛍光タンパクで標識したマウスでは,光を当ててもこのすくみ反応は見られなかった。また,恐怖刺激なしで環境のみによって活性化されたニューロンを光で再活性化しても,すくみ反応は誘発されなかった。前もって別の環境で恐怖条件付けを施しても結果は同様で,これらの実験は光誘発記憶想起が環境に特異的なことを示唆する。これらの知見を総合すると,ある記憶痕跡に関与する少数の特定の海馬ニューロン集団が再活性化するだけで,その記憶を想起するのに十分であることが示された。また,この実験によって,記憶痕跡を保持している細胞集団をマッピングするための一般的な方法が樹立された。Copyright Nature Publishing Group 2012
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分類 (1件):
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中枢神経系 
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