抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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森林水文学は,森林における水循環を調べる学問であり,その大きな課題は降雨と流出の関係を調べることである。森林水文学が誕生してから100年あまり経った今でも,降雨と流出の関係について不明なことが多く,この意味では実学としての役割を果たしていない。森林の「緑のダム」の機能が注目されているが,この機能について森林水文学は十分な見解を示すに至っていない。森林水文学を実学として機能させる上で3つの問題点が存在する。それは「原理的問題」,「観測不可能性の問題」および「モデル予測の不確実性」の問題である。本文はこれらの問題の内容をそれぞれ説明した上で,解決法を提示する。従来型の観測・モデル化の研究に加えて,実学的観点から従来の知見を統合・組織化することにより森林水文学が実学として機能する道が開かれる。