抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2006年5月30日,噴火湾外の南東に位置する亀田半島沿岸一帯において,急潮による漁業施設破損等の被害が発生した。このとき,噴火湾の北東に位置する白老沖と亀田半島沿岸の臼尻沖に設置されていた係留系システムが急潮にかかわる現象を捉えていた。本研究では,急潮が発生しなかった前年の2005年と2006年のこの時期の気象・海象状態を比較し,この急潮の発生について調べた。両年のこの時期の大きな相違は海洋の成層構造にみられ,急潮発生前の気象擾乱に伴う多量な降水により,表層に薄い塩分躍層が形成された。そこに南東風が吹いた後,位相速度(0.3~0.8m・s
-1)にも匹敵する強い流速(0.3~1.2m・s
-1)が引き起こされた。さらに,ADCPで観測された急潮発生直後の流速分布を地衡流調節による定常流場とみなしたとき,この急潮は噴火湾内へは侵入せず,湾口沖を通過していたことが推測される。(著者抄録)