抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ステロール構造と膜物性に及ぼす影響との間の関係は,文献に見られる矛盾する結果のためにまだ不明瞭である。本研究では,83のステロイド膜の物性を記述する多変量解析を示した。この最初の構造活性分析結果は,脂質二分子膜におけるステロールの一般に容認された物理的影響を支持した。ステロールの化学的置換及びステロール/リン脂質膜物性は,それらのステロールを含むリン脂質混合物から得られた大環状系と物理的パラメーターでそれらの化学的置換の存在/不在の2値変数を定義することによりコード化した。主座標分析を利用して,ステロイド個体群はそれらの化学構造による5つの十分定義されたクラスタへグループ化した。各ステロール構造クラスタの膜活性の検討結果から,C3での水酸基とC17での8~10炭素イソアルキル側鎖は,硬直化,分子秩序/凝縮効果及び/又はラフト促進能を有する膜活性ステロールに主に存在することを明らかにした。対照的に,C3,C4~C5二重結合でのケト基,及びC17(3~7原子)での極性基や短いアルキル基側鎖を含んでいるステロール化学構造は,相反効果を有するステロールにほとんど見出される。組合せた多変数アプローチを使用して,ステロール含有混合物の物性に影響を及ぼす最も重要な構造決定因子は,C3及びC5~C6二重結合での水酸基に続いて,8~10炭素C17イソアルキル側鎖の存在であることを結論付けた。最後に,ステロール化学構造での膜活性依存を予測する単純なロジスティックク回帰モデルを提案した。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.