抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
台風に対する基礎生産の応答は,船舶による観測が困難であるために研究が難しかったが,近年海色リモートセンシングデータの利用によって知見が蓄積されつつある。ここでは,我々のグループが日本周辺の縁辺海で行った4つの研究に関してまとめた。1)2004年に東シナ海を通過した台風21号について,海色を含めた様々な衛星データとともに,Argoフロートでの鉛直構造の観測データを解析し,新生産を見積もった。2)1998年から2004年の7年間に東シナ海を通過した13個の台風について,衛星データを定量的に解析し,風速や移動速度等の台風の特徴から基礎生産への台風の影響を推定する方法を提案した。3)済州島南部を通過した台風の影響によって形成された低水温・高クロロフィルaの水塊が移流して,対馬海峡に変化を起こした可能性を示した。4)日本海を通過した台風によって起こる低温化とクロロフィルaの増加の空間的な違いが,物理・化学・生物の鉛直構造の違いによって作り出されていることを示した。(著者抄録)