抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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大分県宇佐市で焼酎醸造用大麦「ニシノホシ」が約1,000t契約栽培されている。焼酎醸造用大麦には精麦特性と醸造特性の高さが求められるが,近年SKCSを用いた精麦前段階での品質評価法が導入されつつある。SKCS硬度の低下による年次間や生産地域による変動の大きさが問題となっている。しかし,SKCS硬度を安定させるための栽培法は今まで研究されていなかった。そこで本研究では,「ニシノホシ」の収量とSKCS硬度値を安定化させうる栽培法を検討した。結果の概要は以下のとおりである。1.栽培法を検討した結果,SKCS硬度は前作や播種量の違いによる変動差は小さく,窒素を分げつ肥と穂肥の双方に施用することにより収量は高く,SKCS硬度も57~65と高い水準で安定した。2.播種時期を検討した結果,11月中旬播種を行うことにより収量は高く,SKCS硬度も安定した。3.収穫時期を検討した結果,成熟期以降の降雨によりSKCS硬度の大幅な低下がみられ,雨よけをすることにより成熟期後もSKCS硬度は安定したため,成熟期後の雨濡れがSKCS硬度の低下要因と判断された。4.現地調査においても成熟期後の降雨によると思われる硝子質粒割合の低下が確認された。また,現地実証圃においても場内の施肥法試験と同様に追肥施用区でSKCS硬度の高位安定化が確認された。(著者抄録)