抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2011年東北地方太平洋沖地震による津波は,東北地方の太平洋岸を中心に広範囲にわたり未曾有の被害をもたらした。震災を受けて,津波が防潮堤を超えて襲来することを想定に入れた津波防災計画とする方針が示され,沿岸防災構造物などの陸上構造物,建築物に対する津波の作用に関する知見が従来に増して望まれている。本論文では,はじめに,陸上構造物に作用する津波波圧を評価する方法に関する既往の研究として,鹿島建設技術研究所の津波実験装置を用いて行われた朝倉ら(2000),Asakuraら(2002)の方法を紹介する。これらの方法では,入射波の浸水深と波圧係数を用いて,静水圧型の分布を仮定して津波波圧を評価している。次に,東日本大震災の被害例から,津波波圧評価法の検証を実施した研究の紹介を行い,浸水深,波圧係数の設定の方法に課題があることを示す。最後に,より実用的に構造物が存在する条件で実施する2次元の氾濫解析結果から,津波波圧を評価する簡便な改良案を示した。(著者抄録)