抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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渦輪による物質輸送の特性を調査する目的で,先ず,輸送手段である渦輪に対し,形成パラメータとしてオリフィスからの噴流の噴出量L/d(L:噴出流体長さ,d:オリフィス直径)を変化させ,渦度分布や乱流遷移の様子など渦輪の基本特性を調査した。その結果,L/d≧2.0の場合,渦輪噴出時において,噴流先頭部に形成される先頭渦輪と,その後方の後引き噴流内に形成される小渦輪との干渉や融合が観察された。この渦の干渉と融合によって,渦輪の乱流遷移が促進された。続いて,オリフィスからナイロン微粒子を含んだ渦輪を噴出し,渦輪によって輸送されたナイロン微粒子の分布を調査した。その結果,渦輪が並進運動を停止するまで渦輪内に留まり,遠方まで輸送される粒子数は,L/d=1.0の場合に最大となり,粒子分布のx方向の重心位置も最も下流へ移動した。しかし,それ以上L/dを増加すると,オリフィスからの噴出量に対して後引き噴流の割合が多くなり,オリフィス付近に拡散する粒子数が増加した。また,渦輪の早期乱流化に伴って,渦輪内外の流体混合が盛んになり,渦輪外への粒子の拡散量も増加した。L/dによって乱流遷移の様子が異なり,物質輸送特性に大きな変化の現れることが分かった。(著者抄録)