抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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水処理膜は逆浸透(RO)膜,ナノろ過(NF)膜,限外ろ過(UF)膜,精密ろ過(MF)膜に分類され,用途に応じて使用される。本報では水処理におけるRO膜の最新技術と新展開を紹介した。大きな圧力を濃厚溶液(海水)側にかけ,溶媒(水)を希薄溶液側へ移動させることを逆浸透という。RO膜の構造は,基材にポリスルホンの支持膜と架橋芳香族ポリアミドの分離機能層で構成されている。RO膜の用途は,海水淡水化,かん水淡水化,下水・廃水処理,超純粋製造である。最新技術では,海水淡水化RO膜のホウ素除去率向上やかん水淡水化RO膜の耐久性向上がある。さらに分離機能層を構成する架橋ポリアミドの高次構造の安定性を,熱量測定によって定量的にとらえることに成功した。新たな展開としては,油ガス田開発での随伴水の処理やRO膜の高性能化をめざした新素材の研究が行われている。