抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
天正地震は,1586年1月18日,越前・若狭に起きたM8.1と推定される大地震である。筆者は,残された文書と伝承を整理し,この地震の様相の探求を行った。資料は,「兼見卿記」,「ルイス・フロイス書簡」,「顕如上人貝塚御座所日記」,「長滝寺荘厳講記録」,「四宮神社棟札銘」の5点であり,これらから,北庄で震度6強が出現したこと,若狭湾を津波が襲ったこと,などが推測される。また,天正地震は複数の地震を含んでいた可能性が考えられる。そのほか,150年前の伝承や訴訟に関わる「くるみ浦」村の津波による消滅は,天正地震による若狭湾津波とは別物であった可能性についても言及する。