TiO2ナノ粒子を埋め込んだKH2PO4結晶の巨視的および微視的欠陥と非線形光学特性

GRACHEV Valentin G.; VRABLE Ian A.; MALOVICHKO Galina I.; PRITULA Igor M.; BEZKROVNAYA Olga N.; KOSINOVA Anna V.; YATSYNA Vasyl O.; GAYVORONSKY Vladimir Ya.

文献

J-GLOBAL ID：201202281322596452 整理番号：12A1053105

TiO₂ナノ粒子を埋め込んだKH₂PO₄結晶の巨視的および微視的欠陥と非線形光学特性

Macroscopic and microscopic defects and nonlinear optical properties of KH₂PO₄ crystals with embedded TiO₂ nanoparticles

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資料名：
巻： 112 号： 1 ページ： 014315-014315-11 発行年： 2012年07月01日
JST資料番号： C0266A ISSN： 0021-8979 CODEN： JAPIAU 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：アメリカ合衆国 (USA) 言語：英語 (EN)

高品質なTiO₂アナターゼナノ粒子を埋め込んだKH₂PO₄(KDP)結晶の作成に成功したこと,および,いくつかの相補的方法を用いたこれらの結晶の特性評価について報告する。本研究によって,KDP:TiO₂結晶中の巨視的および微視的な欠陥の性質と分布が明らかになった。TiO₂ナノ粒子の欠陥と分布との間の関係,および,取り込まれたナノ粒子が,純粋結晶と比べて化合物の非線形光学特性に与える影響も調べた。目視観察,透過型および走査電子顕微鏡観察から,アナターゼナノ粒子は,おもに,ピラミッド型の成長部分によって捕捉され,極めて少数が,プリズム型の成長部分によって捕えられていることが分かった。エネルギ分散X線分析によって,成長層スタックはTiO₂粒子を含んでいることが確認できた。Fourier変換赤外スペクトルによって,約800cm^-1にKDP:TiO₂とTiO₂の吸収帯があり,吸収帯の消失はKDP:TiO₂中のTiO₂表面上の水酸基OH^-と関連していることが分かった。純粋なKDPとKDP:TiO₂試料のプリズム状部分とピラミッド状部分において,連続波励起によって,三次非線形光学感受率の虚部と実部,および,屈折率が変化することを見いだした。KDP:TiO₂の複雑な電子常磁性スペクトルを解読することと,それを報告されているデータと比較することによって,g因子とゼロ磁場分裂パラメータとともに常磁性欠陥を(あるものは初めて)特定することができた。主要なスペクトル線は異なる常磁性中心Fe_A³⁺,Fe_B³⁺,Cr_R³⁺,およびCr_GB³⁺に属することを見いだした。スペクトル線の強度の解析から,KDP:TiO₂中のカリウムや水素空孔のような固有欠陥の濃度は比較的小さいこと,名目的には純粋なKDP試料中の制御されていない不純物の濃度は,KDP:TiO₂中のものよりも数倍大きいこと,および,KDP:TiO₂のプリズム状部分における非制御不純物の濃度は,ピラミッド状部分のほぼ2倍であることが分かった。(翻訳著者抄録)

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非線形光学

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