抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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中央アジア造山帯(CAOB)南部は多重で線状の付加造山コラージュを特徴とし,古生代の島弧,オフィオライト及び付加ウェッジを含む。沈み込み-付加過程の複雑な歴史は,これらの種々のテレーンの起源の識別とCAOB南部の構造進化過程の復元を困難にしている。付加過程の検討のために,東ジュンガルにおけるHuangcaopo層群(HG)とKubusu層群(KG)からの古生代グレーワッケの主要及び微量元素組成を分析した。HGグレーワッケは比較的低い化学変質指標(CIA)値(50から66)を示し,その供給源は弱い化学風化を被っていることを示唆している。KGとHGの試料の組成変動指数(ICV)の~1.1という値は,東ジュンガルにおける古生代グレーワッケの供給源が未成熟な特徴を有することから,低いLa/Th比と比較的高いHf含量を特徴とする安山岩質-珪長質火成岩が源岩かもしれない。これらのグレーワッケは大陸性島弧堆積物と地球化学的に似ており,おそらく活動的大陸縁辺部に堆積したのであろう。HGの下部亜層群からの砕屑性ジルコンは~440Maという若い年代ピークを示し,前期シルル紀後の堆積を示唆する。KGグレーワッケとHGの上部亜層群からの砕屑性ジルコンの最も若い年代ピークは各々~346Maと~355Maで,前期石炭紀後の堆積を示唆する。岩石構成の類似性から,これら両ユニットは一括して前期石炭紀のNanmingshui層に含めるべきである。東ジュンガルとHarlik弧の前期石炭紀後のグレーワッケからの砕屑性ジルコンの年代スペクトルの相違から,Kalamailiオフィオライトの定置は前期石炭紀の後であることを示唆する。東ジュンガルの形成とCAOB南部の前期古生代の地質構造の再構築には,長期継続する北方への沈み込み-付加過程の存在が示唆される。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.