抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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この研究では,石英基板にゾル-ゲル法CuFeO
2薄膜と2ステップアニーリング工程を用いて,CuFeO
2薄膜を堆積した。ゾル-ゲル法で得た膜を空気中500°Cで1時間アニールして,N
2中で2時間600~800°Cでアニールした。X線回折パターンは,アニールしたゾル-ゲル誘導膜が,空気中アニールの場合,CuOとCuFe
2O
4相であることを示した。膜をN
2中600°Cでアニールすると,付加的CuFeO
2相が検出された。N
2中でアニーリング温度を650°C以上に上げると,単一のCuFeO
2相が得られた。CuFeO
2薄膜では,Cu-2p
3/2,F-2p
3/2,およびO-1sの束縛エネルギーは,それぞれ932.5±0.1eV,710.3±0.2eVおよび530.0±0.1eVであった。CuFeO
2薄膜の化学組成は,X線光電子分光法から,その化学量論組成に近いことが分かった。この研究におけるCuFeO
2相の形成は,熱力学的計算から説明可能である。CuFeO
2薄膜の光学バンドギャップは3.05eVであり,これは,N
2中でのアニーリング温度に依存しない。正のHall係数とSeebeck係数から,CuFeO
2薄膜のp型特性を確認した。CuFeO
2薄膜の電気伝導率は,N
2中での650°Cと700°Cでのアニーリング時に,それぞれ0.28Scm
-1と0.36Scm
-1であった。対応するキャリア濃度は,1.2×10
18cm
-3(650°C)と5.3×10
18cm
-3(700°C)であった。正孔伝導の活性化エネルギーは,140meV(650°C)と110meV(700°C)であった。これらの結果は,ゾル-ゲル処理法がデラフォサイトCuFeO
2薄膜の作成に適した方法であることを実証する。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.