抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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・2000年のFIT導入以降,ドイツの再生可能エネルギーは拡大が続き,2012年上期の電力に占める比率は24%に達した。・原発の発電量は減少してきているが,電力は輸出超過を維持している。再生可能エネルギーの雇用は37万人,設備投資も3兆円を超えるまでになっている。・他方で,2009年からの太陽光の急拡大により家庭の負担が増している。ただし,日本の電気料金と比べると,税金を除いた実質ではそれでもドイツが2割近く安い。・太陽光急増の結果,太陽光の発電コストが大幅に下がったこと,太陽光発電市場の自由化の道筋が見えたことなどは,正当に評価されるべきだろう。・農村では,バイオガスによる熱電併給をベースに風力や太陽光を組み合わせた再生可能エネルギーの地域利用モデルが急増している。エネルギー消費者(consumer)が同時に発電事業者(producer)としてプロシューマー(prosumer)になることによって,新しい富が生み出されている。・再生可能エネルギーのマーケットリーダーとなったドイツでは新たな産業が勃興するとともに,洋上風力や集光型大規模太陽熱発電など,大規模プロジェクトも活発化してきており,エネルギー分野が地域の中小企業から大企業に至るまで,一大成長産業となっている。・日本もFITがスタートしたことにより,再生可能エネルギービジネスが本格化する。FITを軌道に乗せるためにもっとも急がれるのは,再生可能エネルギーごとの標準値・ベンチマークをつくり,理論・技術・ノウハウの共有化をはかることである。(著者抄録)