抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
自閉症スペクトラム障害(ASD)は社会的意欲,コミュニケーション/言語技能や常同行動において障害を示す疾患群である。様々なアプローチにより候補遺伝子の数が増え,分子相互作用が同定されているが,病因は依然としてわかりにくい。臨床所見,利用可能なGWASデータや発現データセットを基にASD候補遺伝子を同定した。統合的遺伝子ネットワークと新規CNV中枢ノードネットワーク(CNN)解析法によりASDに関連する重要な要素と生物学的過程を浮き彫りにした。機能解析ではシナプス性コリン受容体(CHRNA)ファミリー,ドーパミン受容体(DRD2)を含む神経性機能を,また社会的意欲とオキシトシン関連経路との相互作用を同定した。全ゲノム遺伝子データと発現データのCNN解析により PTEN/TSC1/FMR1とmTor/PI3K制御に関わる遺伝関連クラスターを同定した。統合的解析ではネットワークの潜在的制御因子,特にTNFとβ-エストラジオールを同定し,ASDにおける中心的役割の可能性を示唆した。こうしたデータは可能性のある疾病機序と新たな推論を生み出すだろう重要な制御因子,また診断に用いる分子バイオマーカーに関する情報を提供する。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.