抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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岡山県内の林業事業体の高性能林業機械所有状況及び利用状況等を明らかにするために,県内認定事業体を対象にアンケート調査を行った。森林組合7事業体,民間企業8事業体,無記名2事業体,計17事業体から回答が得られた。各事業体とも集材,造材,運材を行う機械を1台以上保有していた。森林組合は造材用機械を重視し,民間企業は運材用機械を重視していた。作業システムの各工程で使用される機械は,伐倒工程がチェーンソー,集材工程がグラップルかスイングヤーダ,造材工程がプロセッサかハーベスタ,運材工程がグラップルとフォワーダの組合せかグラップル付フォワーダであった。これら作業システムは,(社)日本森林技術協会発行の「低コスト作業システム導入マニュアル」の作業システムと同システムであった。グラップル系(集材にグラップルを使用)の労働生産性は,導入マニュアルが8~13m
3/人日であるのに対して,県内事業体は2.0~11.0m
3/人日であった。また,スイングヤーダ系(集材にスイングヤーダを使用)の労働生産性は,導入マニュアルが8m
3/人日であるのに対して,県内事業体は2.8~6.0m
3/人日であった。このように,県内事業体では,導入マニュアルと同じ作業システムを採用しているにもかかわらず,労働生産性が下回っている現状が明らかとなった。今後は,労働生産性を向上させるために,各工程の改善やオペレーターの技術向上を進めることが必要であると考えられた。(著者抄録)