抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では東洋漆器膜からの発生ガス分析に,インタフェースとしてキャピラリーチューブを用いる熱重量法(TG)-リンク走査質量分析法(MS)を適用した。その試料を加熱する間,重量減少に相当する発生ガスを同定する機器について,他の研究者が,リンク走査質量分析の支援のないTG-MSを実行した。しかし天然物からのように発生ガスに多くの化合物が含まれる場合,ガス種の同定は困難で長時間を要し,それによってマススペクトルは極めて複雑になる。リンク走査MSは,広範囲の化合物から発生する多量のイオン中に,プレカーサイオン/生成物イオンの関係を確定し,プレカーサイオンに構造を割りあてる。これら混合ガスの成分を同定するのに有効である。ウルシオールの検出を目的として,このシステムを東洋漆器膜に適用した。ウルシオールはその膜の主成分である。ウルシオール検出は,真性東洋漆器膜を模造品と区別するのに役立つ。結果として,320°Cで発生ガスからウルシオール成分の一つ3-ペンタデシルカテコールを検出した。この結果は,熱分解ガスクロマトグラフ法/質量分析法を用いて得られた結果により確認した。TG-リンク走査MSは,東洋漆器膜からウルシオールを検出するのに有効である。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.