抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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小学校の理科授業において熟練教師(熟練者)と初任教師(初任者)が使用する知識の特徴について実証的に究明した。教職経験8~11か月の初任教師5人,熟練教師15人(現場経験15年以上の指導主事,国立大学附属小学校教諭,公立小学校教諭の各5人)に,同一の授業のビデオ記録を提示し,その授業の再生の観察中における教師の発話を文字記録として起こした。文字記録について初任者と熟練者の知識の違いを,1)発話量,2)命題内容の分析カテゴリー,3)Magnusson et al.(1999)PCKカテゴリーを使用し比較した。初任者よりも熟練者の方が発話量が有意に多く,熟練者が指導に適用できる知識を有し,豊かな即興的思考を働かせていること,児童の教材理解についての知識などは経験によって獲得されるものであることなどが示された。初任者は熟練者と比べ具体的な知識が量的にも質的にも全体的に不足していた。また,熟練者の中でも授業を見る視点と使用する知識が違う2つのグループが存在していた。