抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1。消費者は,新たに普及し始めたソーシャルメディアも含むさまざまなメディアと接触しながら,商品・サービス購買の意思決定をするようになってきている。これを受けて企業は,消費者の購買履歴や検索履歴,番組視聴などの情報だけでなく,ソーシャルメディアを介して得られる興味・関心事項に関する情報を活用したマーケティング活動が可能になってきている。2。現在は各社とも試行錯誤の段階にあり,たとえば楽天では,キャンペーンでの利用に限定してフェイスブックやツイッター上での顧客の行動情報を収集・分析できるようにしているほか,オーストラリアの遊園地「ルナパーク・シドニー(Luna Park Sydney)」では顧客体験の最適化を目指している。3。ソーシャルメディア上の消費者データの分析手法としては,プロファイルデータを数値化・ラベルづけをして多角的に分析できるものや,ツイッターユーザー同士のリツイート関係を可視化する「ソーシャルグラフ」などが挙げられる。ソーシャルデータと自社保有データとをID連携によって組み合わせ分析していくことで,企業はより効果的なマーケティング施策を実現できる。4。今後,多様化する顧客行動に合わせたマーケティング施策を編み出していくには,1)顧客の理解を得たうえでの,自社が保有する顧客IDとソーシャルメディアIDとの連携,2)データソースの拡大に伴う分析対象データ増大への対処,3)自社内にある顧客データとソーシャルデータとを組み合わせた統合的な分析手法の考案-といった課題を克服していく必要がある。(著者抄録)