抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ドイツを代表する化学会社であるBASFおよびバイエル社の発展と現状について概略を述べた。両社は1860年代の発足以来,二度の敗戦による危機を乗り越えて,現在,世界の化学会社の売り上げランキングにおいてBASFは1位,バイエルは8位を占めている。ドイツ染料工業の発展を基盤として,BASFは石油化学基礎製品,バイエルは農薬,医薬品などに進出し,東西ドイツ統一を契機とするグローバル化時代のM&Aを経て変身し,現在に至っている。BASFの変身は穏やかに見えるが,弱小であった医薬品事業の売却,,石油化学事業の分離縮小,中国での石油化学化学合弁事業の実施など,比較的小型のM&Aや設備投資の縮小によって事業の高付加価値化を図っている。BASFは長期経営戦略で「世界の化学事業のリーデイングカンパニーであり続けること」を掲げ,競争力の源をフェアブント(統合)にあるとしている。日本の化学企業にとって重要なヒントが隠されているように思われる。