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J-GLOBAL ID：201202292465693175   整理番号：12A1290827

高圧β相(fcc)-コバルトの異常に大きな磁化率による常磁性の発見

Discovery of paramagnetism with anomalously large magnetic susceptibility in high-pressure phase β(fcc)-cobalt

著者 (1件)： ISHIMATSU Naoki (Hiroshima Univ.)
資料名： SPring-8 Research Frontiers  (SPring-8 Research Frontiers)
巻： 2011  ページ： 70-71  発行年： 2012年08月 
JST資料番号： L8353A  ISSN： 1349-0087  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 圧力誘起の磁気転移は,結晶構造と強磁性間の相関に知見を付与するので関心を集めている。理論計算では,βーCoは非磁性と予測されるが,転移圧力が高いので,磁気状態の直接的観察は行われてこなかった。X線磁気円二色性(XMCD)技術により,高圧下の磁気的に極性化した電子状態の調査が可能になった。βーCoの磁気状態を調査するために,ダイタモンドアンビルセルを用いるビームラインで,Co K端のXMCD測定が実行され,XMCDスペクトルが偏光変調法により測定された。圧力が上昇するのに伴い,K端のXMCD増幅度は緩やかな減少を示した。XMCDの積分強度(I_XMCD)のプロットは,I_XMCDがεーβ転移(P_t)の開始時に鋭く低下していることを示している。ε(hcp)ーFeの場合,XMCDの強度ゼロは,非磁性を実証している。βーCoの磁気状態には2つの可能性がある;(1)Curie温度での強磁性基底状態(2)大きな磁化率を伴う常磁性基底状態。

シソーラス用語： 磁気的性質 ,  状態 ,  常磁性 ,  磁気円二色性 ,  *磁化率 ,  *Curie温度 ,  ダイヤモンドアンビル ,  *コバルト ,  強磁性 ,  *磁気転移
準シソーラス用語： *X線磁気円二色性 ,  ダイヤモンドアンビルセル ,  磁気状態

分類 (1件)： 金属結晶の磁性  (BM06040T)

引用文献 (4件)：

• [1] C.S. Yoo et al.: Phys. Rev. Lett. 84 (2000) 4132.
• [2] J.E. Saal et al.: J. Phys.: Condens. Matter 22 (2010) 096006.
• [3] N. Ishimatsu, N. Kawamura, H. Maruyama, M. Mizumaki, T. Matsuoka, H. Yumoto, H. Ohashi and M. Suzuki: Phys. Rev. B 83 (2011) 180409(R).
• [4] N. Ishimatsu et al.: J. Phys. Soc. Jpn. 76 (2007) 064703.

タイトルに関連する用語 (7件)： 高圧 ,  β相 ,  FCC ,  コバルト ,  磁化率 ,  常磁性 ,  発見