抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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昨年のCOP17は重要な区切りとなった。京都議定書の肯定と否定の二分法が否定された今,大幅に頭を切り替えて温暖化対策に望んでいかねばならない。地球温暖化問題は,大規模な排出削減をするしかなく,かつそれさえすれば済むという単純な問題ではない。排出削減の成否についても,科学的知見にも大きな不確実性がある。温暖化問題は,不確実性のリスク管理の問題であるため,温暖化が起きる時の対処としての適応の仕方や,地球を冷やす気候工学技術が重要になる。地球温暖化の国際的な枠組みは,今後,適応・気候工学を含有したものに広がることは必須である。そして,これは排出削減の目標をより現実なものにする契機になるであろう。日本としては,まず今後10年間は,省エネ法に基づくエネルギー管理と自主的目標を継続することで一定のCO
2抑制を行うことが適切であろう。長期的には,原子力の再興に加え,もしもCCSや低コストな再生可能エネルギーが利用できるのであれば,そちらに繋いでいくことで,長期的な排出削減へと繋ぐ,という絵姿が適切であろう。