抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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建築現場などで使われる工業用副資材のマスキングテープは,粘着テープメーカのカモ井加工紙が事業化した。製品やサービスのイノベーションを行うのはメーカだけではなく,ユーザが重要な役割を果たすことがあることが近年知られている。本ケースでは,3人の女性ユーザによるマスキングテープの用途革新とその公開の経緯,事業化の過程におけるカモ井加工紙と同業他社の動きを辿ることで,ユーザイノベーションがメーカによって製品化される条件を探った。マスキングテープの概要を紹介した後,ユーザによるマスキングテープの用途革新とその公開について述べた。また,カモ井加工紙による事業化,販路の構築に関して述べるとともに,他のメーカの当時の見方と対応にも言及した。さらに,カモ井加工紙だけがユーザイノベーションの製品化を行った理由を考察し,その答えには,どのような条件のもとであれば,ユーザイノベーションは採用されやすいのか,また,どのような要因がユーザイノベーションの採用を妨げるのかを考える上でも示唆的であるとした。