抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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教員が簡単に野草の名前を調べることのできるウェブサイトを開発するために,従来の野草検索方法の問題点を分析した。小中学校教員を被験者に,野外観察で植物の検索形質がどのように認識されるか調査したところ,誤認の様式は次の3つに大別されることが明らかになった。相同性認識の誤り:色のついた葉を花弁と誤認することや,複葉を単葉の集合と誤認することのような,形態学的に誤った認識に起因する誤りのこと。植物は動物に比べ可塑性が高く,異なる器官がよく似た形態を示すことが多いので,こうした誤認を引き起こしやすい。視認性不良による誤り:器官が肉眼で観察するには小さすぎることや,他の部分に覆われるなどして視覚による確認が不十分となるために起きる誤り。たとえば断面が三角形の茎の場合,切断せずに三角形であることを視認することは困難である。適切な選択肢の欠落による誤り:選択肢を判別の容易な数に絞ったため,葉の形態のように多様性が大きすぎる場合に一部の形態に対して適切な選択肢を用意できなかったために起きた誤り。以上三つの誤認様式をふまえ,こうした誤りをおこさない工夫を加えた野草検索ツールとして,新たなウェブサイトの開発した。(著者抄録)