抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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全卵白蛋白質の約12~13%に相当するオボトランスフェリンは卵管内で鳥類トランスフェリン遺伝子によって合成される。これは686個のアミノ酸残基で構成された単量体糖蛋白質で作られている。トランスフェリンファミリーとして,オボトランスフェリンは2つの球状裂片の形で落ちたたまれ,それぞれが各裂片のドメイン間の割れ目の中に鉄-結合部位を含んでいる。抗微生物活性を与えるだけでなく,胚発達のために鉄を輸送する機能も持っている。オボトランスフェリンの抗微生物特性は微生物増殖に必要な鉄を隔離し,これによって鉄を奪うという能力によると考えられている。さらに,卵の抗微生物性防御システムの必須成分としてのその役割が鉄独立性である可能性が近年の証拠から示唆されている。この抗微生物特性は乳児用調製粉乳原料,食品添加物および動物健康を改善する抗微生物剤としての適用を示唆している。抗真菌,抗ウイルス,抗癌,抗酸化および抗高血圧および免疫調節活性など幅広い生物活性がオボトランスフェリンとその誘導ペプチドで近年報告されてきている。本総説では,オボトランスフェリンの構造,生物活性および調合を説明し,その栄養補助食品および機能性食品原料としての可能性を記述する。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.