抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
アジア大陸から排出されるエアロゾルの東向きの輸送は日本列島の大気質に大きな影響を与える。こうした侵入での大量の吸入可能粒子状物質(PM
10)は,様々な混合状態の,自然な砂漠由来の無機物(多くがスーパーミクロンのケイ酸塩)あるいは人為汚染物質(多くがサブミクロンの硫酸塩)のいずれかである。日本南西部の熊本市で採取したPM
10で,以下のような3つの対照的なエアロゾルの侵入を分析した。1つめは時間経過とともに人為成分の混合率が増加した砂漠のPMが支配的であり,2つめは人為物質と末端の砂漠の微細なPMとが混合した相対的にマイナーな現象であり,3つめは人為的な汚染物質により支配的であった。自然の無機成分の化学は地殻元素(Si,Al,Fe,Mg,K,Li,P,Sc,V,Rb,Sr,Zr,Th,ランタノイド)であるが,人為成分は二次無機化合物および毒性の高い金属元素(NH
4+,SO
42-,As,Pb,Cd,Cu,Zn,Sn,Bi,Sb,Ge)が豊富である。ある種の砂漠粉塵(黄砂)の侵入物は他に比べて石灰質であり,地質学的に異なった発生源地域を示唆し,おそらく大気輸送中のNOx汚染物質(主に産業および交通によるもの)と炭酸塩との化学反応により精製したスーパーミクロンのCa(NO
3)
2粒子として効能殿NO
3-を含んでいる。熊本市へのエアロゾル侵入物の全体での微量元素化学は低V/Rb,低NO
3-/SO
42-,高As濃度,未分画La/Ceを示し,全て石油画分の精製および燃焼に由来するよりも石炭の排出物を含む人為汚染源と一致している。こうした性質の地理学的に分散した残留硫酸塩プルームは,局地的な交通由来の排出物(有機炭素および元素状炭素濃度より明らかにされる)および産業由来の排出物と混合し,非常にゆっくりと消失するが,これは大気中での分解性が低いサブミクロンの蓄積モードのPMのためであり,高濃度の毒性金属を含む吸入可能な微粒子硫酸塩エアロゾルを吸い込むことによる慢性的な健康影響の懸念を生じさせる。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.