抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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実際に行われている訓練等が暑熱順化にどの程度効果があるかにつき明らかにし,5月から6月の環境条件下で実施される暑熱順化トレーニングとして実用的,効率的な方法を示すことを目的とした。本検証は平成21年検証に基づき,3部制交代勤務のサイクルの中で,7当番連続して暑熱順化トレーニングを行い,その前後に暑熱環境下で運動負荷テストを行い,相対的に効果を測る方法を用いた。被験者はI群(消防活動訓練)及びII群(業務用雨外とう着装ランニング)とし,各群における暑熱環境テスト時の変動傾向(心拍数,体温,主観的運動強度,衣服内温度,発汗率など),暑熱環境テストにおける役割及び年齢分類ごとの比較を調べた。また,これらの結果は統計処理した。これらの結果として,小隊長及び隊員では一定の暑熱順化が見られたが,指揮活動が中心の中隊長では目立った効果が見られなかった。暑熱順化の形成が見られた被験者については,平成21年検証の結果ほどではなかったことから,暑熱順化に重点を置いた消防活動訓練を実践することにより更なる効果が期待できることが示唆されたと考えた。これらの結果を踏まえて,暑熱負荷,運動強度などを再検討して更に厳しい条件で暑熱順化トレーニングを行う必要があることを示した。