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J-GLOBAL ID：201202295285402562   整理番号：12A1332846

魔法波長と光格子時計

著者 (1件)： 香取秀俊 (東大 大学院工学系研究科)
資料名： 未来材料  (Expected Materials for the Future)
巻： 12  号： 9  ページ： 1-3  発行年： 2012年09月10日 
JST資料番号： L4328A  ISSN： 1346-0986  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 時間の定義はより精度の高いものへと進化している。本解説では,その歴史的経過と光格子時計の発想と開発の現状について述べた。1967年に,¹³³Csの基底状態の固有振動が一秒間に91億9,263万1770回継続する値として1秒が定義された。その後,数百THzの光周波数を利用した単一イオン電子を用いると4~5桁の精度向上が期待されることが報告された。筆者らは,レーザー光で原子をトラップし,光の定在波により原子を閉じ込め,原子間相互作用を低減することで約100万個の原子を同時観測できる光格子時計を提案している。その概要を説明すると共に,18桁の精度を有する時計が開発されると,相対論的な影響により,僅かな重力変化による時間変化が観測可能になること等を述べた。

シソーラス用語： *原子時計 ,  *光トラッピング ,  格子 ,  電磁波 ,  周波数 ,  レーザビーム ,  捕獲 ,  定在波 ,  閉込め ,  原子間相互作用 ,  *テラヘルツ波
準シソーラス用語： *THz波 ,  *レーザ光 ,  *原子トラップ ,  *光格子時計 ,  *光周波数

分類 (2件)： 時間,速度,加速度,角速度の計測法・機器  (AD05040K) ,  原子と光子の相互作用  (BH03060F)

引用文献 (9件)：

• 1) L. Essen, J.V.L. Parry: Nature, 176, 280 (1955).
• 2) J.L. Hall: Rev. Mod. Phys., 78, 1279 (2006).
• 3) H.G. Dehmelt: IEEE Trans. Instrum. Meas., IM-31, 83 (1982).
• 4) T.W. Hansch: Rev. Mod. Phys., 78, 1297 (2006).
• 5) S. Chu, J. Bjorkholm, A. Ashkin, A. Cable: Phys. Rev. Lett., 57, 314 (1986).

タイトルに関連する用語 (2件)： 魔法波長 ,  光格子時計