抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
フィラーとしてカーボンブラック(CB)を想定しフィラー入りゴム材料の粗視化分子動力学モデルを作成し一軸伸張変形時のゴム及びフィラーの動きがゴム全体の応力歪特性に及ぼす影響を調べた。架橋ゴムのKremer-Crestモデルと剛体相当のフィラーの間に相互作用としてLennard-Jonesポテンシャルによる物理的吸着効果と調和ポテンシャルによる結合(化学結合に相当)の2種類を仮定した。この系をポアソン比0.5で一軸伸張させてフィラー-ポリマー結合モデル及び非結合モデル,更にフィラー未充填架橋ゴムの静的応力歪特性を比べた。歪γ=0.1と0.7におけるスナップショットを示した。その結果どちらのモデルでも大歪領域ではフィラーの位置が不均一になった。結合モデルではこれに加えてフィラー同士がポリマーにより直接結ばれている箇所が観測できフィラー同士のネットワークが生じたことなどが分かった。小歪領域では両モデル間に差はなかった。応力歪曲線の形において非結合モデルでは全ての歪領域で古典的補強理論であるGuth-Gold(GG)則が成立したが,結合モデルでは歪が増すにつれ補強率はGG則を大きく上回ることなどが分かった。