抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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快適性,安全性,交通スループットおよび効率性の向上のために,自動運転について長年にわたり研究されてきた。しかし,近い将来には日常交通の完全自動化は起こりそうにない。自動化の故障が重大な結果をもたらすようなときは,人間の監視が必要と思われる。従来の監視と手動制御間の2元的切り替えには色々な問題があることが知られている。触覚共用制御は有望な代替手段である。本研究では,曲線通過のために運転者と自動制御装置間で直観的に制御を共有できるマンマシンインタフェースとして,触覚共用制御について調べた。年齢層と運転経験の異なる42名(女性20名)が参加して,シミュレータによる運転実験を行ない,共用制御の間と手動制御の間の曲線通過行動を比較した。また,触覚共用制御と完全自動制御を比較するため,3レベルの触覚(低,中,高)を使用して運転者なしでシミュレータを運転した。手動制御と比べた触覚共用制御の主な効果は,安全パフォーマンスの向上(例:最大左右誤差11%)が少ない制御活動(ハンドル反転率16%,ハンドル角度の標準偏差15%)で実現できたことである。完全自動化は人間の制御活動の必要性を取り除き,安全パフォーマンスを向上(例:最大左右誤差35%)したが,人間を監督者の立場に置いた。触覚共用制御は運転者をループ内にとどめ,少ない制御でパフォーマンスを向上でき,完全自動化の問題点を緩和する。