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J-GLOBAL ID：201202299474206052   整理番号：12A0436514

東部青海・チベット高原の降水涵養性泥炭湿原に記録された過去9.5kyr間のアジアダストにおける鉛の大気降下速度と同位体トレンド

Lead atmospheric deposition rates and isotopic trends in Asian dust during the last 9.5kyr recorded in an ombrotrophic peat bog on the eastern Qinghai-Tibetan Plateau

著者 (8件)： FERRAT Marion (Dep. of Earth Sciences and Engineering, Imperial Coll. London, London SW7 2AZ, GBR) ,  WEISS Dominik J. (Dep. of Earth Sciences and Engineering, Imperial Coll. London, London SW7 2AZ, GBR) ,  WEISS Dominik J. (Dep. of Mineralogy, The Natural History Museum, Cromwell Road, London SW7 5BD, GBR) ,  DONG Shuofei (Dep. of Earth Sciences and Engineering, Imperial Coll. London, London SW7 2AZ, GBR) ,  LARGE David J. (Fac. of Engineering, Univ. of Nottingham, Univ. Park, Nottingham NG7 2RD, GBR) ,  SPIRO Baruch (Dep. of Mineralogy, The Natural History Museum, Cromwell Road, London SW7 5BD, GBR) ,  SUN Youbin (State Key Lab. of Loess and Quaternary Geology, Inst. of Earth Environment, Chinese Acad. of Sciences, Xi’an 710075 ...) ,  GALLAGHER Kerry (Geosciences, Univ. de Rennes 1, Rennes 35042, FRA)
資料名： Geochimica et Cosmochimica Acta  (Geochimica et Cosmochimica Acta)
巻： 82  ページ： 4-22  発行年： 2012年04月01日 
JST資料番号： C0062A  ISSN： 0016-7037  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： オランダ (NLD)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 完新世アジアにおける大気中のPb循環の理解は,この地域での産業活動増大影響の評価,大気循環パターンの古気候学的研究にとり重要である。9.5kyrBPまで,東部青海・チベット高原から採取した泥炭コア中の堆積Pbの濃度とフラックスは,平均Pbベースライン6.80±4.18μg g^-1で,それぞれ,2.96~21.58μg g^-1,0.06~3.52mg m^-2 y^-1で変動した。これら値は,他の中国の湖と泥炭のアーカイブと一致するが,ヨーロッパで測定された前期から中期完新世の値より1桁大きい。コアを通じて鉛同位体変動は小さかった。Pbデータセットから,堆積Pb同位体組成での8回の明らかな変化が識別できた。こうした変化は,大気循環パターンと環境条件の変動を,記録している。自然,そして/ないし,人間活動由来のPb起源の経時変動を,泥炭試料の²⁰⁶Pb,²⁰⁷Pb,²⁰⁸Pb,²⁰⁴Pb同位体組成,および,[Pb]比に基づいて評価した。筆者等の結果は,完新世を通じてのPb堆積が局所の堆積と北西および北中国の自然ダスト源からの長距離流入により支配されたことを示唆する。北部起源からの流入は,3.1~2.7kyrBPと1.7~0.9kyrBPの間に特に重要であったように思え,東アジアの冬季季節風が強かったことを示唆する。Pb/Scと同位体組成プロフィールに基づいて,筆者等は,北部および東部の中国でのここ数千年における鉱山採掘や製錬活動にからの人間活動由来Pbの何らの証拠も確認されず,東チベット高原地域への大気からの堆積が自然由来Pbフラックスであることを示唆する。これらは,人間活動影響を定量化するための真のアジアバックグラウンドとして用いることが出来る。筆者等の結果は,泥炭湿原の放射壊変起源同位体(Pb)と微量元素の組み合わせで,過去の局地的大気循環変化の再構成を可能となることを確証させる。こうした記録は,アジアと太平洋の海洋と陸上の古記録のより洗練された解釈を可能にし,その結果,海洋と大気の循環の変化,循環パターンの古気候モデル検証のための制限を与える。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.

シソーラス用語： *鉛同位体 ,  *鉛 ,  *大気汚染物質 ,  沼沢地 ,  高原 ,  完新世 ,  古気候 ,  大気循環 ,  *中国西北部 ,  泥炭
準シソーラス用語： 青海省 ,  大気降下物

分類 (1件)： 地球化学一般  (DD01010E)

タイトルに関連する用語 (12件)： 青海・チベット高原 ,  降水 ,  涵養 ,  泥炭湿原 ,  過去 ,  アジア ,  ダスト ,  鉛 ,  大気 ,  降下速度 ,  同位体 ,  トレンド