抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
歩行と運搬は,日常生活活動にとって不可欠であると同様に基本的な職業活動である。運搬スタイルについての多くの研究は,生理学的エネルギーコストに焦点を当ててきた。本研究では,負荷を身体の側面で片手で運ぶ場合に対して両手に分けて運ぶ場合の因果関係について調べた。6名の参加者が7つの条件でバケツを片手あるいは両手で持って(両手で5kg,片手で10kg,両手で10kg,片手で20kg,両手で15kg,片手で30kg,両手で30kg)歩行する実験を行った。12チャンネルの筋電図,外力(フォースプレート使用)および全身28か所の運動データが,脊椎負荷を計算するために3次元モデルVisual3Dに入力された。解析の結果,片手で非対称的に負荷を運ぶことは,負荷を均等に両手で分けたときに比べて,腰部により多くの負荷をまたらすことが示された。例えば,片手で30kgを運ぶときは脊椎圧迫は2800Nを超えるが,負荷を両手に分けたときは1570Nに減少(44%の減少)する。また,片手に30kgずつ両手に持つことにより総負荷を2倍にしたときの脊椎圧迫は,30kgを片手に持ったときより低いことも分かった。資材を運ぶときに両手で負荷を平衡させることは利点があり,作業計画時に考慮すべきである。