抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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情報技術は科学技術計算,事務計算などの専門的な計算をより正確に効率よく行うための技術として発展してきた。その後,パーソナルコンピュータが普及し,オフィスなどの日常業務の生産性の向上に寄与した。さらに,インターネットが家庭に行き渡ったことで,日々の生活に欠かせないものになってきている。そかし,これまでのIT利用の多くは,仕事・生活のやり方を大きく効率化してくれたが,社会の仕組みを根本から変えるものではなかった。情報技術があまねく社会に浸透した今,ITによる社会変革はこれからが本番である。実際,ITと実世界の融合について,産業界でもアカデミアでも様々な動きがある。これらの動きに共通しているのは,ITが今までの産業構造を保ったままそれらを効率化するのではなく,産業構造そのものを変えようとしていることである。経済産業省はこの「スマート化」の動きを,IT産業だけでなく,全産業の構造変化の大きな動きと捉え,「IT融合政策」を打ち出している。このIT融合政策を受けて,NEDO産業創出検討委員会では,ITによる新しい産業創出について検討を行い,IT融合による産業創出のシナリオを描き出した。本稿では,その概要を紹介する。10の新産業シナリオが生まれている。それらは,オンデマンド・シームレスな都市交通,新興国向けレジエントな交通システム,交通事故の無い都市,モビリティーとコンテンツの融合,ゼロ・エミッション農業-エネルギーと農産物の協創,グローカル農業,個人化農業,プランテーションのオフショアリング,ヘルスケア情報のオープンプラットフォーム,多様化による医療の産業化,である。