抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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韓国「雁鴨池庭園」について再考した。慶州市に残る統一新羅時代の庭園遺構として著名である。1975~76年の「雁鴨池発掘調査報告書」をもとに検討し,作庭構想に関して,神仙思想に基づく見解を紹介した。これに対して,「雁鴨池」は神仙世界と同時に仏教の極楽浄土世界を地上に具現化する構想で作られたと考えた。その根拠を4つ挙げた。1)平面プランから,浄土世界の景観を妨げない配慮のもとに池中に3島を配置した。2)西岸の建物群のあり方は,阿弥陀浄土変相図の極楽世界に極めて近いこと。3)池に落下していた大量の仏教関係遺物から,浄土教の仏堂としての機能を有していたこと。さらに,4)統一新羅時代における浄土教の隆盛である。雁鴨池は日本の浄土庭園とはまったく異なる形をしている。