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J-GLOBAL ID:201302208567793294   整理番号:13A1494619

細菌の定着因子は腸内微生物相の特異性および安定性を制御する

Bacterial colonization factors control specificity and stability of the gut microbiota
著者 (6件):
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巻: 501  号: 7467  ページ: 426-429  発行年: 2013年09月19日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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哺乳類は,免疫,代謝および神経に有益な影響をもたらす細菌からなる複雑な腸内マイクロバイオームを有している。塩基配列に基づく微生物のプロファイル解析が進展し,健康時や疾患時のマイクロバイオームの構成を明らかにする研究が多数行われているにもかかわらず,共生細菌が消化管に安定的に定着するために用いている分子過程についてはほとんど分かっていない。我々は,ヒトのマイクロバイオームに極めて多く含まれる属であるBacteroidesを哺乳類がどのように集合させて維持しているのかを明らかにしようと試みた。腸には通常数百種の細菌が存在するが,無菌マウスに単一のBacteroides種のみを与えて定着させると,それと同一種の定着に対しては抵抗性となるが,異なる種の定着に対しては抵抗性とならないことを,本論文では明らかにする。種特異的な飽和性の定着に関わる細菌の機構を明らかにするため,我々はin vivoの遺伝子スクリーニング法を考案し,腸内のBacteroidesの間で保存されている特別な種類の多糖利用遺伝子座を見いだした。我々はこの遺伝子座を,共生定着因子(commensal colonization factor;ccf)と命名した。モデル共生細菌であるBacteroides fragilisでccf遺伝子を欠失させると,マウスへの定着が損なわれ,水平伝播が抑制された。B.fragilisのccf遺伝子は,腸内定着時に結腸表面で選択的に上方制御されていた。結腸内の微生物分布状況を可視化すると,B.fragilisは結腸の粘液を通過して陰窩の溝の深部に存在しているが,ccf変異体は陰窩との関係が認められなかった。特に,Citrobacter rodentium感染または抗生物質投与でマイクロバイオームを破壊した後のB.fragilisの定着にはCCF系が必要であり,このことから,結腸陰窩内のニッチは細菌が長期の定着を維持するための蓄留場所になっていると考えられる。今回の知見は,腸内のBacteroidesが,腸での安定的で回復力に富む定着を介在するような宿主との種特異的な物理的相互作用を進化させたことや,CCF系が共生のための新規の分子機構であることを明らかにしている。Copyright Nature Publishing Group 2013
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微生物の生態 

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