抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,標記のプレ・ループ伽藍に残る施工時の痕跡から段台基壇の構築手順と伽藍の軸線の検討を行い,縄張りにおける基準箇所と施工手順を想定する。それらの基準をもとに測量データによる段台基壇と建物の位置関係を検証し,その結果を想定した施工手順に照らしあわせて考察し,プレ・ループにおける伽藍構成と造営手法を検討した。両伽藍は,高さの低い3層の段台基壇からなる構成から,中心部の段数を増して山岳ピラミッドの造形をなす伽藍へと変化する。この伽藍の高層化にともない,段台基壇の下層の付属建物は,先に位置決めされた周辺の構築物など個々に異なる基準を用いて配置する手法から,段台基壇に関連付けて配置する手法へと変化するが,段台基壇の上層の両堂群では,主祠堂を基準として配置する手法が踏襲されている。結果として,段台基壇の上層部は,主祠堂の室の中心点を基準とし,室の内法寸法の整数倍で段台基壇及び副祠堂までの寸法を規定して造営された可能性の高いことが明らかとなった。