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J-GLOBAL ID：201302211504610204   整理番号：13A1787926

森林流域からの土壌流出の実態・支配因子と予測モデル開発の現状と課題

A Review of Sediment Yields Observed in Mountainous Forest Areas and its Prediction Method

著者 (4件)： 池田英史 (一般財団法人 電力中央研究所 環境科学研究所 環境化学領域) ,  若松孝志 (一般財団法人 電力中央研究所 環境科学研究所 環境化学領域) ,  中屋耕 (一般財団法人 電力中央研究所 企画グループ) ,  阿部聖哉 (一般財団法人 電力中央研究所 環境科学研究所 生物環境領域)
資料名： 水文・水資源学会誌  (Journal of Japan Society of Hydrology and Water Resources)
巻： 25  号： 6  ページ： 396-409 (J-STAGE)  発行年： 2012年 
JST資料番号： L2597A  ISSN： 0915-1389  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 近年,わが国では間伐等の森林管理が十分に行き届いていない人工林の面積が増大している.このような人工林では林床の裸地化が進んだことにより流出した土壌が河川に流入し,河川環境に悪影響を及ぼすことが懸念されている.一方で,同様の土壌流出が問題となっている欧米の農耕地においては,土壌流出を予測するモデルが提案され,防止策の立案・評価に適用されてきた.日本国内においても沖縄などの農耕地についてはこれらのモデルの適用例が数多く報告されているが,森林流域についての適用事例は多くないのが実状である.これらの予測モデルを用いて森林流域における土壌流出を防止する方策を立案するためには,森林からの土壌侵食を促進もしくは抑制するメカニズムを解明し,単一斜面や小流域を対象とした従来の土壌流出モデルに組み込む必要がある.この森林からの土壌流出が増加するメカニズムとしては,林内の光環境の悪化により下層植生が減少することによる侵食の増大などが考えられている.しかし,既往の土壌流出モデルではこれらのメカニズムは十分には考慮されておらず,定式化とモデルへの組み込みが必要と考えられる.(著者抄録)

シソーラス用語： *流域 ,  *土壌侵食 ,  *予測モデル ,  人工林 ,  予測技法
準シソーラス用語： *森林流域 ,  *土壌流出

分類 (2件)： 河川調査・計画  (RC12020M) ,  土壌管理  (FB04070J)

引用文献 (56件)：

• 荒木 誠・阿部和時 2005.間伐は森林の土壌を守れるか? 森林科学 44:26-31.
• Baigorria GA, Romero CC. 2007. Assessment of erosion hotspots in a watershed: integrating the WEPP model and GIS in a case study in the Peruvian Andes. <i>Environmental Modelling & Software </i>22:1175-1183. DOI:10.1016/j. envsoft. 2006.06.012.
• Beasley DB, Huggins LF, Monke EJ. 1980. ANSWERS: a model for watershed planning. Transactions of the American Society of Agricultural Engineers 23:938-944.
• Cai QG, Wang H, Curtin D, Zhu Y. 2005. Evaluation of the EUROSEM model with single event data on Steeplands in the Three Gorges Reservoir Areas, China. Catena 59:19-33. DOI:10.1016/j. catena. 2004.05.008.
• Centeri C, Barta K, Jakab G, Szalai Z, Biro Z. 2009. Comparison of EUROSEM, WEPP, and MEDRUSH model calculations with measured runoff and soil-loss data from rainfall simulations in Hungary. Journal of Plant Nutrition and Soil Science 172:789-797. DOI:10.1002/jpln. 200900009.

タイトルに関連する用語 (7件)： 森林流域 ,  土壌流出 ,  支配 ,  因子 ,  予測モデル ,  開発 ,  現状