抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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空中写真と露頭観察による段丘面区分とテフラ分析に基づき,段丘面対比を行い,段丘形成の年代と過程を推定した。山麓部の勾配の大きい段丘面と低地部の勾配の小さい段丘面を識別すると15段丘面に区分できる。高位段丘面は山麓部で3面・低地部2面,中位段丘は両地とも3面が発達する。低位段丘面4面は開析をほとんど受けていない。本地域の段丘の多くは気候変動と海水準変動に対応している。海洋同位体ステージ10以降,氷期には中流から上流部の掃流力低下に起因して山麓部に,(亜)間氷期には海水準上昇に対応して低地部に段丘が形成され,段丘面の交叉現象がみられる。隆起・沈降速度分布は,濃尾平野西部から伊勢湾西岸地域までの地形・地質と調和的で,断層活動が周辺の地形・地質の発達に大きく影響を与えている。地下地質情報も考慮すると,上下変位速度は,養老断層が1.7mm/年以上,桑名断層が1.0~1.2mm/年,四日市断層が約0.5mm/年と推定される。