抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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半導体素子の大容量化とパワーエレクトロニクス技術の発展に伴い,電力系統への交直変換器の適用は,直流送電,STATCOM,FACTS機器,分散形電源系統連系など多岐に及んでいる。世界的には自励変換器を用いて風力や太陽光発電などの再生エネルギーの大電力送電が益々導入されている。これに伴い,電力系統と交直変換器の相互作用として,圧変動,高調波,軸ねじれ振動現象などの従来からあるものや,多数の他励変換器が電力系統に導入されるケース(Multi-Infeed HVDC)での,隣接変換所間での相互作用や,自励変換器の,高次高調波が大きな電力を持つことにより発生する過電圧現象など,新しい事象が国内外で報告され現象の解明・指標の開発などが進められている。これらの状況を踏まえ,本調査専門委員会は,今後ますます普及することが予想される電力系統用交直変換器の計画,設計・工事,試験の各段階において有益な指針を提供することを目的として,電力系統と交直変換器の相互作用に着目し,その発生メカニズム,対応策ならびに実設備の事例を体系的に調査研究した。本報告書はその調査結果をまとめたものである。調査対象は,従来の定義による相互作用を主要対象としつつ,技術者が想定の範囲を限定することで深刻な事象を見逃すリスクが発生することを防止するため,現状では問題になっていないが今後問題が深刻となりうる事象についても積極的に広く捉えて扱うようにした。(著者抄録)