抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ニューラルネットワークをシステム同定に利用するとシステムを非線形で記述できるので,過去の入出力を回帰ベクトルとするNNARX(Neural Network Auto-Regressives)モデルの応用を検討した。本論文では,入力層,中間層,出力層からなる階層型ニューラルネットワークを用いて同定した2層タンクシステムの液面制御を試みた。まず,同定によって得られたNNARXモデルは現在の回帰ベクトルの近傍で線形化し,得られたパラメータに基づき一般化予測制御を行った。次に,サンプリング時間3秒,データ点数2000点として制御対象の入出力データを測定し,後半の1000点を用いて構築したNNARXモデルで前半1000点に対する予測を行ったところ予測誤差はほとんどなく,モデルの妥当性が確かめられた。そこで,モデル予測制御において最適な操作量を決める評価関数について,操作量の増分に対する重み係数ρを変化させて液面制御実験を行った。その結果,ρの値にかかわらず偏差は少なく,比較的目標値追従特性が強いこと及び外乱抑制特性を確かめられた。一方,2つのタンクが同じ水量になる制御を試みたにもかかわらず水量には差が見られ,すべての結果において干渉が認められたのでρや回帰ベクトル数,中間層の数などの変更を検討すべきことが示唆された。