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J-GLOBAL ID:201302221789236225   整理番号:13A0234742

中脳ドーパミンニューロンの制御によるうつ関連行動の迅速な調節

Rapid regulation of depression-related behaviours by control of midbrain dopamine neurons
著者 (22件):
資料名:
巻: 493  号: 7433  ページ: 532-536  発行年: 2013年01月24日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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脳の報酬回路中にある腹側被蓋野(VTA)のドーパミンニューロンは,社会的ストレスによる行動異常の感受性や抵抗性の決定など,ストレス応答の仲介に重要な役割を持つ。VTAのドーパミンニューロンは,in vivoで2種類の発火パターンを示し,1つは低頻度の持続的発火,もう1つは高頻度の一過的発火である。このうち,一過性発火は報酬信号を符号化しているとされ,マウスのうつモデルとして高い有効性が認められている繰り返し社会的敗北ストレスによって亢進する。意外にも,この病態生理学的効果は,感受性マウスでのみ見られ,抵抗性個体では発火率の明らかな変化は見られない。しかし,ドーパミンニューロンの一過性発火と感受性(うつ様)表現型の促進とを結びつけるようなリアルタイムの直接証拠はこれまでなかった。今回,光遺伝学手法の持つ時間的な精密さと,細胞種および投射経路特異性を利用して,これらのニューロンの一過性発火を増加させると社会性敗北ストレスによる行動異常が起こりやすくなるという結果を,自由行動マウスで示すことができた。閾値以下の社会的敗北ストレス状況下に置いたマウスで,VTAドーパミンニューロンに持続的発火ではなく一過的発火を光遺伝学的に誘発したところ,社会行動忌避とショ糖嗜好性低下を指標として計測した感受性表現型が直ちに誘導された。繰り返し社会的敗北ストレス下で抵抗性を示していたマウスでも,これらのニューロンに光遺伝学的一過性刺激を行うと,やはり直ちに感受性表現型が現れた。また,ストレス感受性を促進するニューロンに,投射経路特異性の違いがあることがわかった。すなわち,VTAから側坐核(NAc)へ投射するニューロンに一過性発火を誘発すると社会性敗北ストレス感受性が生じたが,内側前前頭皮質(mPFC)へ投射するニューロンではそれは起きなかった。その逆に,VTA-NAc投射を光遺伝学的に抑制すると抵抗性が生じ,VTA-mPFC投射を抑制すると感受性が促進された。これらの研究によって,うつ発病に関する新たな発火パターン特異的,神経回路特異的な機構が明らかになる。Copyright Nature Publishing Group 2013
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分類 (1件):
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中枢神経系 
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