抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高間隙水圧下での未固結時変形構造は,付加体の普遍的特徴である。古第三系~新第三系牟婁付加シークエンスには,2つのタイプの特異な注入砂岩脈が南部海岸地域の砂岩泥岩互層中に観察される。1つのタイプは,折りたたみ褶曲構造に密接に伴う砂岩脈で,褶曲形成時にヒンジ部に発達する扇状劈開性断裂に沿って砂岩から泥岩中に注入するものである。褶曲の成長に伴って砂岩脈は層面に沿って微少に変位していることがある。もう1つのタイプは,砂岩脈の壁面に1点から広がる半同心楕円状の波状起伏と同じ1点から放射状に伸びるリッジと溝をもつものである。これは岩石の破断面に見られるリブマークとハックルマークに相当するもので,砂岩脈が注入する直前に泥岩中に形成された破断面の構造であり,その破断が1点から発生したことを示している。これら2つのタイプの注入砂岩脈は,ともにこれまで他に報告のない世界的にも貴重な砂岩脈である。(著者抄録)