抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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自然界での蛋白質の作用は産生される蛋白質の量と蛋白質の化学的修飾により制御されており,これらはしばしば癌において撹乱されている。アミノ酸側鎖とペプチドとポリペプチド骨格を結合させるジスルフィド結合は翻訳後に修飾される可能性がある。ジスルフィド結合の翻訳後の切断や形成が癌関連蛋白質で同定されており,これらのアロステリック結合が新規治療法の標的となる可能性がある。アロステリックジスルフィド結合が切断されている癌関連蛋白質として,MICA,VEGFC,VEGFD,C末端Srcキナーゼ,組織因子,プラスミン,インターロイキン-2受容体サブユニットγ,αvβ3インテグリンのβ3インテグリンサブユニット,そしてXRCC1などが上げられ,その切断機構はオキシドレダクターゼによるものやチオール-ジスルフィド交換などである。アロステリックジスルフィド結合の解析は癌生物学の理解を深めると考えられる。