抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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「キラキラ星」と呼ばれる星は,金属-三硫化アンチモン系の点滅剤が使用され,その製造工程は,水を使って作られている。しかし,この系において,金属にMgまたはMgAl使用した場合,化学変化を起こし,問題となっている。そこでまず,製造工程で使用する水とSb
2S
3-H
2O系について液体クロマト分析を行った。その結果,天然水(沢水)や水道水など使用する水によって含まれる陰イオンが異なることが分かった。また,水にSb
2S
3を分散させた濾液は,硫酸イオン濃度が増加していた。次にC-80熱量計のメンブレン混合容器を用いて,混触反応について調べ,初めにMg-H
2O系の発熱量の測定を行った。Mg-H
2O二成分系では,水を滴下した直後から発熱反応を生じるが,その反応は表面のみですぐ止まった。Mg-Sb
2S
3-H
2O三成分系では,水を滴下した直後に発熱を開始し,Mg(OH)
2と硫化水素を発生しながら発熱反応が進み,Mg金属はすべてMg(OH)
2となった。従来,Mgと水との反応を抑えるために,K
2Cr
2O
7が使用されている。しかし,Mg-Sb
2S
3混合物にK
2Cr
2O
7を含んだ水を滴下した場合,35°Cでは発熱をしない誘導期が存在し,その後,突然発熱反応が起こる。つまり,管理されていない状況下で発熱反応が起こる可能性がある。45°C以上では,滴下してすぐに発熱し,誘導期は見られなくなる。蒸留水のみを滴下した場合より,K
2Cr
2O
7を含んだ水を使用した場合の方が熱発生速度は大きくなった。(著者抄録)